寝ないと駄目ですね
携帯電話やPCが睡眠時間奪う? 3分の2が寝不足に――米調査
米国では、特に若い世代がテクノロジー依存によって睡眠不足になっており、10人に1人が就寝後にメールで起こされることがよくあるという。(ロイター)
2011年03月08日 16時01分 更新
テレビや携帯電話、ノートPCへの依存は米国人に睡眠不足という高い代償を払わせているようだ。
米国人の間では、毎晩寝る前にテレビを見たり、夜遅くまでビデオゲームを楽しんだり、明かりを消す前にメールやテキストメッセージをチェックしたりといった傾向が全国的に広まっており、それが米国人の睡眠を妨害している可能性があるという。
「残念ながら、携帯電話やコンピュータはわれわれの生活をより生産的で楽しいものにする一方で、その乱用が夜間の睡眠時間の減少をもたらし、何百万人もの米国人に翌日の効率ダウンを招いている側面もあるようだ」とワシントンDCに拠点を置く米国睡眠財団(NSF)の副会長ラッセル・ローゼンバーグ氏は声明で語っている。
NSFが実施した調査では、回答者の約95%が「就寝前の1時間に何かしらの電子機器を使用する」と答え、回答者の約3分の2が「平日は十分な睡眠をとれていない」と認めている。
ボストンのハーバード大学医学部ブリガム&ウィメンズ病院のチャールズ・チェイスラー教授によると、就寝前に人工光を浴びると覚醒が高まり、眠りを誘うホルモンであるメラトニンの分泌を低下させる可能性があるという。
「テクノロジーが寝室にまで侵入してきている。そうした覚醒を促すテクノロジーが寝室に入り込んでいることが、日常的に睡眠不足だと感じている回答者の多さに関係していると考えられる」と同教授は取材に応じ、説明している。
「毎晩あるいはほぼ毎晩、就寝前にテレビを見る」と答えた回答者の割合が最も高かったのはベビーブーム世代(46~64歳)だったのに対し、「週に数回は就寝前にビデオゲームをする」と答えた回答者は、13~18歳のグループで3分の1以上、19~29歳のグループで28%だった。
また61%の回答者は、「週に少なくとも数回は夜にデスクトップPCかノートPCを使用する」と答えている。
さらには、連絡を密に取り合おうとする傾向が高じ、「既に眠っているにもかかわらず携帯電話やテキストメッセージやメールによって夜間に起こされる」ということも起きているようだ。
「13~18歳のグループでは、10人のうち1人が就寝後にテキストメッセージで起こされることがよくあると答えている。皆、Blackberryの電源を切らないのだ」とチェイスラー教授は語り、こうしたやり取りの多くは睡眠を犠牲にして行われていると指摘している。
睡眠時間を最も奪われているのは13~18歳のジェネレーションZ世代であり、この世代では回答者の22%が自分の体調を「眠い」状態と評価している。ベビーブーム世代(46~64歳)では、その割合は9%にとどまった。
睡眠の専門家は、10代の若者は毎晩9時間15分の睡眠をとるよう奨励しているが、実際には13~18歳の若者は平日の夜には平均7時間26分しか眠っていない。
「わたしが一番懸念しているのは、13~18歳の若者の睡眠がいかに少ないかだ。今日の子供は100年前の子供と比べて1日の睡眠時間が1時間30分から2時間ほど短くなっている。つまり、1カ月に約50時間も睡眠時間が減っているということだ」とチェイスラー教授は指摘している。
NSFによると、こうした睡眠不足は米国人の仕事や気分、家庭生活、運転習慣、性生活、健康にマイナスの影響を及ぼしているという。
眠気に対処する方法としては、すべての年齢グループにおいてカフェイン含有飲料の摂取が一般的となっており、そうした飲料の平日の平均摂取量は1人当たり354ml飲料で約3本分となっている。また眠気解消法としては昼寝も一般的で、中には1日に何度か居眠りをするという回答者もいた。
「子供に学校できちんと勉強して欲しいのなら、親は子供の寝室からこうしたテクノロジーを排除すべきだ」とチェイスラー教授は指摘している。
携帯電話やPCが睡眠時間奪う? 3分の2が寝不足に――米調査
米国では、特に若い世代がテクノロジー依存によって睡眠不足になっており、10人に1人が就寝後にメールで起こされることがよくあるという。(ロイター)
テレビや携帯電話、ノートPCへの依存は米国人に睡眠不足という高い代償を払わせているようだ。
米国人の間では、毎晩寝る前にテレビを見たり、夜遅くまでビデオゲームを楽しんだり、明かりを消す前にメールやテキストメッセージをチェックしたりといった傾向が全国的に広まっており、それが米国人の睡眠を妨害している可能性があるという。
「残念ながら、携帯電話やコンピュータはわれわれの生活をより生産的で楽しいものにする一方で、その乱用が夜間の睡眠時間の減少をもたらし、何百万人もの米国人に翌日の効率ダウンを招いている側面もあるようだ」とワシントンDCに拠点を置く米国睡眠財団(NSF)の副会長ラッセル・ローゼンバーグ氏は声明で語っている。
NSFが実施した調査では、回答者の約95%が「就寝前の1時間に何かしらの電子機器を使用する」と答え、回答者の約3分の2が「平日は十分な睡眠をとれていない」と認めている。
ボストンのハーバード大学医学部ブリガム&ウィメンズ病院のチャールズ・チェイスラー教授によると、就寝前に人工光を浴びると覚醒が高まり、眠りを誘うホルモンであるメラトニンの分泌を低下させる可能性があるという。
「テクノロジーが寝室にまで侵入してきている。そうした覚醒を促すテクノロジーが寝室に入り込んでいることが、日常的に睡眠不足だと感じている回答者の多さに関係していると考えられる」と同教授は取材に応じ、説明している。
「毎晩あるいはほぼ毎晩、就寝前にテレビを見る」と答えた回答者の割合が最も高かったのはベビーブーム世代(46~64歳)だったのに対し、「週に数回は就寝前にビデオゲームをする」と答えた回答者は、13~18歳のグループで3分の1以上、19~29歳のグループで28%だった。
また61%の回答者は、「週に少なくとも数回は夜にデスクトップPCかノートPCを使用する」と答えている。
さらには、連絡を密に取り合おうとする傾向が高じ、「既に眠っているにもかかわらず携帯電話やテキストメッセージやメールによって夜間に起こされる」ということも起きているようだ。
「13~18歳のグループでは、10人のうち1人が就寝後にテキストメッセージで起こされることがよくあると答えている。皆、Blackberryの電源を切らないのだ」とチェイスラー教授は語り、こうしたやり取りの多くは睡眠を犠牲にして行われていると指摘している。
睡眠時間を最も奪われているのは13~18歳のジェネレーションZ世代であり、この世代では回答者の22%が自分の体調を「眠い」状態と評価している。ベビーブーム世代(46~64歳)では、その割合は9%にとどまった。
睡眠の専門家は、10代の若者は毎晩9時間15分の睡眠をとるよう奨励しているが、実際には13~18歳の若者は平日の夜には平均7時間26分しか眠っていない。
「わたしが一番懸念しているのは、13~18歳の若者の睡眠がいかに少ないかだ。今日の子供は100年前の子供と比べて1日の睡眠時間が1時間30分から2時間ほど短くなっている。つまり、1カ月に約50時間も睡眠時間が減っているということだ」とチェイスラー教授は指摘している。
NSFによると、こうした睡眠不足は米国人の仕事や気分、家庭生活、運転習慣、性生活、健康にマイナスの影響を及ぼしているという。
眠気に対処する方法としては、すべての年齢グループにおいてカフェイン含有飲料の摂取が一般的となっており、そうした飲料の平日の平均摂取量は1人当たり354ml飲料で約3本分となっている。また眠気解消法としては昼寝も一般的で、中には1日に何度か居眠りをするという回答者もいた。
「子供に学校できちんと勉強して欲しいのなら、親は子供の寝室からこうしたテクノロジーを排除すべきだ」とチェイスラー教授は指摘している。